セキスイハウスの外壁塗り替えをされる人はだいたい、15年から20年前に新築された人が多いでしょう
外壁で多いのがダインコンクリート(厚みがあるALCのような外壁)とサイディングがほとんどですがタイル外壁もあります
サイディングのつなぎ目、目地はセキスイ専用の「ガスケット」というゴムと樹脂でできた物を挿入してあります、サイディング自体の伸縮と建物の動きとガスケットの劣化によっては交換、または取り外してシーリングを施工することがあります
ガスケットは可塑剤が入っていますから専用のプライマーを塗ります、塗らないと塗料の硬化不良をおこします
ガスケット
浮いています
サイディングの厚みにもよりますが、シーリングの厚みは最低10ミリが基本ですが15ミリあるとなお良いです
全ての目地にガスケットが使われていなくて、1階と2階のつなぎ目はシーリングがされていますのでこの部分はシーリングの打ち替えが必要です
目地の保護で樹脂製の幕板を取り付けてある時期もあります
金属の幕板もあります
古い建物だと換気カバーが劣化しているので交換するのが良いです
バルコニーの水切り上は大手ハウスメーカーは水を切るという感覚はなく、シーリングを伝って流すという考え(構造上によるもの)ですから、この部分のシーリングが切れていると天井に雨が入ることがありますので、この部分もシーリングの打ち替えが必要です
外壁はビスで固定してビス頭が見えないようにパテで埋めて塗装してあります。建物の動きでひび割れができることも多いので補修が必要になります
ダインコンクリートは塗膜が膨れていることが多いです、紫外線の強く当たる南、東、西がほとんどで、北面は膨れを見たことはありません
凸凹が大きいダインコンクリートは環境が許せば吹きつけで塗り替えするのが良いです、塗料は水性の弾性ではない透湿性の高い塗料がおすすめです、微弾性フィーラーも塗らない方がよいです
外壁目地はシーリングですので打ち替えが必要です、古いシーリングは意外と綺麗に切れます
スリムダクトを取り付けたビスからのひび割れがあります。補修大事です、微弾性フィーラーで埋めるだけではダメです
屋根はスレート瓦と陶器瓦が多く、スレートは普通に塗り替えればよいし、状態が悪ければガルバリウム鋼板などでカバーや葺替えします
陶器瓦は塗装は必要ないのですが、登り棟は金属板が使われているため、塗装が必要です、またビスて固定してあるので緩んでいればビス締めが必要です
モニエル瓦が使われていた時代もあります、塗装で大丈夫です
また天窓を採用してあるときもあるため、ガラス周りのシーリングの打ち替えと天窓下のエプロンの防水も必要です
棟に換気があるのですが、この棟換気がずれていることが非常に多いです、元に戻して、ずれ防止のシーリングと塗装が必要です、棟換気はアルミです
笠木は時代によりサイディングとアルミ焼き付け塗装品が多く、サイディングは塗膜が剥がれ、サイディング自体に穴ができたりするため、できればガルバリウム鋼板でカバーしたいです
カバー後
アルミの笠木はつなぎ目のシーリングが必要です
アルミ焼き付け塗装品の塗料が悪いか、仕上げが悪い製品も多く、新築から早めに退色したとお聞きしました。塗装は可能です
バルコニーの床は塩ビシート防水で、箱樋は樹脂製だったりします、防水の上に樹脂床やコンクリート床を引いてあると紫外線から守られ状態のよい場合があります。
立ち上がりは接着剤が弱って浮いているときがありますが、雨は入りにくいようになっています、立ち上がり上にアルミなどのアングルをビスで取り付け溝にシーリングしてあるので、シーリングを切り取るとビスがでてきますからビスを外してからアングルを取ると立ち上がりの塩ビシートが取り外せます
床面は塩ビシート防水機械固定で施工すると、古い塩ビシートを剥がさずにできるので雨が降っても安心ですし接着ではないので動きに対してもあんせんできる防水です
出窓は上周りのシーリングが劣化しています、打ち替えが必要です
庇や、シャッターボックスは「塩化ビニール鋼板」という鉄板に塩化ビニールをかぶせたものが使われています。劣化しやすい部分は塩ビが剥がれて鉄が露出していれば錆びていますから、錆止めが必要です、また塩ビ部分は専用の下塗り材を塗らないと硬化不良をおこしますから注意しましょう
最後にセキスイの竪樋は廃盤で手に入りにくくなっていますが大野塗装は在庫がありますので割れて困っておられたお客様の樋を交換しました
このタイプの竪樋もあります。塗装可能です
積水ハウスの外壁塗装、屋根塗装、防水は経験が大切で、特に防水は構造が分かっていないと良い工事ができません